はこさんブログ
【あれから6年】
2024-09-06
お盆休み前の8月8日に日向灘(宮崎・愛媛周辺)で震度6弱の地震が発生、
政府から「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表され、
その後も神奈川県や茨城県で震度5弱の地震が発生するなど巨大地震への危機感が大きくなりました。
先週の列島迷走台風で意識が地震から台風へとややそれましたが、
地震であろうと台風であろうと防災対策の意識は常に忘れてはなりません。
今年は元日に能登半島で震度7の大地震が起こり大きな被害が出たことが記憶に新しいところですが、
震度7は6年前の北海道胆振東部地震以来のことでした。
国内では平均すると5~6年毎に震度7を記録する地震が起きていますが、
震度6弱以上の地震を数えると過去20年間で48回あり、
5ヵ月に一度のペースで発生しています。
(震度5弱以上は約310回/20年=1ヵ月弱に一度)
昨年は震度6弱以上の地震が1回しかなかったのに、
今年は既に8ヵ月で4回も起こっていることも心配なところです。
日本に住むかぎり、いつどこで大地震が起こるか分からないという覚悟をするべきことは理解していますが、
やはり大きな地震があると狼狽えてしまいます。
過去の経験を記録に留めておくためにも、
2018年9月6日未明に起きた胆振東部地震とブラックアウト当時の当社行動をまとめてみました。
2018年 9月 6日(木)
3:08頃 地震発生(震源地厚真町で震度7、当社事業エリアでは概ね5弱~5強)
地震直後に全道停電(ブラックアウト)、一部マンションなどでは断水も発生
揺れで飛び起きたものの室内照明もテレビもつかず、
暗闇の中でラジオとスマホ、車載テレビなどで情報を確認
津波発生の恐れが無いことを確認し会社へ向かう
途中コンビニで水と食料を調達(非常電源で営業している店があり助かりました)
3:30頃 会社に到着(10人以上の社員が既に出社)
社員の安否を確認(全員無事)
生産設備の状況を確認(大きな被害なし)
主要病院のガス設備被害を確認するため巡回開始
顧客対応者以外の社員に一時解散(帰宅)を指示
6:00頃 非常用発電機にて事務所照明、電話、パソコン、テレビなどが復旧
地震対応者以外の社員には終日自宅待機を指示
主要ガス顧客のガス設備の被害状況とガス在庫量を確認(大きな被害なし)
在宅酸素患者(自宅で酸素発生装置を使用)の安否状況を確認
社内で緊急対策本部を立上げ
9:00頃 非常用発電機にて医療用酸素ボンベの充填開始
在宅酸素患者宅へ予備ボンベの緊急配送を開始
(停電で信号機も停止していることから安全確保のため全営業部署メンバーで2名1組のシフト編成)
~ 夕刻 引き続き情報収集、充填、空ボンベ回収、充填ボンベ配送などの対応を継続
行政(経済産業省・道庁)、業界団体(JIMGA)、グループ会社と連絡、状況報告
20:00頃 本社事業所(函館市浅野町)で停電復旧
22:00頃 当日の充填作業を終了
津波発生の恐れが無いことを確認し会社へ向かう
途中コンビニで水と食料を調達(非常電源で営業している店があり助かりました)
3:30頃 会社に到着(10人以上の社員が既に出社)
社員の安否を確認(全員無事)
生産設備の状況を確認(大きな被害なし)
主要病院のガス設備被害を確認するため巡回開始
顧客対応者以外の社員に一時解散(帰宅)を指示
6:00頃 非常用発電機にて事務所照明、電話、パソコン、テレビなどが復旧
地震対応者以外の社員には終日自宅待機を指示
主要ガス顧客のガス設備の被害状況とガス在庫量を確認(大きな被害なし)
在宅酸素患者(自宅で酸素発生装置を使用)の安否状況を確認
社内で緊急対策本部を立上げ
9:00頃 非常用発電機にて医療用酸素ボンベの充填開始
在宅酸素患者宅へ予備ボンベの緊急配送を開始
(停電で信号機も停止していることから安全確保のため全営業部署メンバーで2名1組のシフト編成)
~ 夕刻 引き続き情報収集、充填、空ボンベ回収、充填ボンベ配送などの対応を継続
行政(経済産業省・道庁)、業界団体(JIMGA)、グループ会社と連絡、状況報告
20:00頃 本社事業所(函館市浅野町)で停電復旧
22:00頃 当日の充填作業を終了
9月7日(金)
午前中 ほぼ全社員が出社(自宅に被害があった社員等は家庭を優先とした)
液酸プラントの起動準備開始(翌AM2:00に生産開始)
引き続き情報収集、充填、空ボンベ回収、充填ボンベ配送などの対応を継続
~ 夕刻 函館市内では多くのエリアで停電解消
9月8日(土)~9日(日)
終日 大半の患者宅で停電解消が確認されたことから空ボンベ回収を中心に対応
タンクローリーによるガス供給を再開
9月10日(月)以降
ほぼ通常業務に復旧 緊急対策本部解散
2018年10月4日(木)
2018年10月4日(木)
北海道電力が道内停電の完全解消を発表
時系列で整理すると上記の通りですが
時系列で整理すると上記の通りですが
「個人的に忘れられないこと」や「その後に意識するようになったこと」としては以下が挙げられます。
・これまでなぜか地震には縁遠く、震度4が最大の経験であったことから地震への免疫が無く、
地震の瞬間は暗闇と併せて人生最大の恐怖となりました
・自宅マンションではほぼ2日間水道も止まり、トイレが使用できないことが最大の苦痛でした
(会社でポリタンクに水を汲み、何度もマンションの階段を上り下りした)
→地震以降は4Lの焼酎ペットボトルが空になるたびに水を入れてトイレに並べています
・幸い都市ガス供給には問題が無かったので夕飯はカンテラの光で冷蔵庫内の食材を調理し、
・自宅マンションではほぼ2日間水道も止まり、トイレが使用できないことが最大の苦痛でした
(会社でポリタンクに水を汲み、何度もマンションの階段を上り下りした)
→地震以降は4Lの焼酎ペットボトルが空になるたびに水を入れてトイレに並べています
・幸い都市ガス供給には問題が無かったので夕飯はカンテラの光で冷蔵庫内の食材を調理し、
食後は車内でテレビを見るという2日間でした
(どのチャンネルも地震関連の番組ばかりでしたが)
・当時の函館は最高気温でも25℃前後で冷房も暖房も不要でしたが、
(どのチャンネルも地震関連の番組ばかりでしたが)
・当時の函館は最高気温でも25℃前後で冷房も暖房も不要でしたが、
極寒の時期や本州の猛暑日であったら生死に関わった恐れもありました
・地震当日のガソリンスタンドではどこも長蛇の列ができ、給油量の制限も行なっていましたが、
・地震当日のガソリンスタンドではどこも長蛇の列ができ、給油量の制限も行なっていましたが、
当社車両の社名を見て「医療用対応だろうから」と優先して制限なしで給油して頂いたことには今でも感謝しています
・工業ユーザーは停電中は操業停止となりガス供給の心配は無かったため医療対応に集中しましたが、
・工業ユーザーは停電中は操業停止となりガス供給の心配は無かったため医療対応に集中しましたが、
全部署で協力体制を組み安定供給を維持できたことで社内の団結力が一層強まったと感じています
・仮に全道停電が1週間続いた場合、道内の酸素在庫はゼロになると考えられ、
・仮に全道停電が1週間続いた場合、道内の酸素在庫はゼロになると考えられ、
本州からの酸素供給が不可欠となりますが、現状では多くの法規制により簡単には運べません
(本件は業界団体を通じて行政と協議中)
地震予知の研究が官民で取り組まれていますが、
現時点では巨大地震を正確に予測することは
不可能です。
また近年は台風・竜巻・落雷・ゲリラ豪雨など
自然災害の被害も多発しています。
災害時に地域を守ることも当社の大きな使命であり、
定期的な防災訓練の実施、
BCPマニュアルの見直しを行っており、
業界団体では行政や自衛隊と災害時の協定を結び、
万が一の際の対応に備えております。
函館酸素はこれからも地域の安全・安心を守るために
函館酸素はこれからも地域の安全・安心を守るために
全力を尽くしてまいります。
今後も函館酸素にご期待ください。