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ガス談話室

「素朴な疑問に答えます」「どうやってガスを容器に詰めるの? 炭酸ガス編」
2007-07-01
地球温暖化の元凶として目の敵にされている炭酸ガス。 産業界で使われている炭酸ガスは、よく考えてみれば、石油化学工業、製鉄所などから出てくる副生ガスを分離・回収し、各分野で有効利用しているわけで、地球環境問題の新たな発生源ではありません。 性質を利用して幅広い使い道があります。 半自動アーク溶接、土壌中和、炭酸飲料、ビール加圧、冷凍、医療、消火器、炭酸ガスレーザー、温室、等々。
通常はボンベに詰めて搬送します。 炭酸ガスは空気中にあるときは気体ですが、圧力や温度を変化させると、比較的簡単に固体になったり、液体になったりします。 ですから、ボンベに充填するときや、ボンベから出す時には固体が出来てノズルが詰まらないように注意しなければなりません。

ノズルを通して使用する場合はこの固体を作らないように制御することが大切です。
 
充填手順の概略は以下のとおりです。
 
 
①.受入検査
外観検査、刻印検査、音響検査、臭気検査など、基本的にはほかのガスと同じです。 これらの検査に合格すると、次の充填工程にまわされます。
 
 
②充填
充填に使われる液化炭酸ガスは大きな金属魔法ビン(コールドエバポレーター、通称CE)に貯蔵されています。 この液化炭酸ガスをポンプで加圧して、液体状態のままでボンベに充填します。 炭酸ガスが正しく充填されているかどうかは、重量で判定します。
容器のセット 容器を秤量台に乗せ、充填ホースを繋ぎます。
重量計測 秤量器に充填重量を入力し、容器バルブを開け、電磁弁スイッチをオンします。 設定重量に達したら自動的に電磁弁が閉じますので、容器バルブを閉めます。
気密試験 容器とバルブのつなぎ目などからモレが出ることがあります。発泡液をかけて検査します。
バーコード読取
容器の刻印の内容をバーコード表示してあります。それを光学的に読み取ります。
充填重量は容器の大きさにより異なりますが、一般的な40.2ℓ 容器で30kgです。 大量に使用するユーザーには可搬式超低温容器(LGC)を用いて供給します。 一般的には充填重量が160kgのものですが、さらに大型のものでは450kg充填できるものもあります。
 
 
③検査
充填が終わると検査です。
弁シート漏れ検査 容器弁の決められた箇所に漏れがないかどうか、発泡検査をします。
PLラベル貼付 正しく使っていただくために、PLラベルを貼ります。
臭気検査 充填されたガスの臭気検査をします。人間の感応検査です。
純度検査 定められた検査機器を用いて、酸素分、窒素分、水分量を測定します。
荷姿検査 充填ラベルが貼られているか、容器弁を防護するためのキャップが正しく着いているかなどを検査します。
 
 
4.当社の工夫
<透水性床材の採用>
液化炭酸ガスは低温状態のまま充填しますのでボンベの壁面には大量の霜や水滴が付着します。 これら凝縮水が床に溜まることで、作業員やボンベがツルッと転倒することがあります。 これを防ぐために充填直後の容器は透水性の床材の上で一定時間水切りを行います。 凝縮水は埋設排水管に集まり排出されます。これは安全性・作業環境向上に一役買っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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