はこさんブログ
【函館の人口】
2023-11-28
急に寒くなって気持ちがナーバスになっているのかもしれませんが、今回はやや暗い話から始まります。
先月10月末で函館市の人口は240,903人(住民基本台帳より)となり、来年には24万人を下回る見込みとなり、2013年10月末の人口は約275,000人だったので、10年間で34,000人以上減少(12.3%減)したことになります。
先月10月末で函館市の人口は240,903人(住民基本台帳より)となり、来年には24万人を下回る見込みとなり、2013年10月末の人口は約275,000人だったので、10年間で34,000人以上減少(12.3%減)したことになります。
更に過去をさかのぼると、1984年の322,530人をピークに、2004年の市町村合併(函館市・戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町の合併)で瞬間的に増加した以外は40年間着実に人口減少が続いています。
かつては道内で最大人口の都市だった函館市ですが、1940年に札幌市に抜かれ、更に1965年には旭川市にも抜かれ、以来60年近く道内3位に定着しています。
明治時代初期には東京以北で最大の都市(全国16位)だったのが、直近の国政調査(2020年)では全国88位です。
このペースだと今世紀末には10万人を下回る計算で、更に深刻なのは10年間で年少人口(0~14歳)が27%減少しているのに対して、老齢人口(65歳以上)は8%増となっており、少子高齢化を絵に描いたような都市になっています。
当然ながら地域経済も人口減に伴い下降傾向となっており、コロナからの回復による観光客の増加に対しても人手不足が足かせになって機会損失となっている飲食店、ホテルも少なくないようです。
人口減は相当以前から「地域で最も深刻で最も重要な課題」となっていましたが、なかなか解決策を見いだすのは難しく、当社でも長期的な最大の事業リスクと捉えています。
こんな話をしていると「函館酸素は大丈夫?」と思われるかもしれませんが、おかげさまで当社は先人の努力もあり地域の人口縮小に負けずに何とか成長を続けてきました。
これは主に「取扱い商材の拡充」や「事業分野と事業エリアの拡大」などが功を奏したものですが、この先は「いたずらに事業を広げることは逆にリスクを高めることになりかねない」と考えています。
当社の事業は大きく分類して
これは主に「取扱い商材の拡充」や「事業分野と事業エリアの拡大」などが功を奏したものですが、この先は「いたずらに事業を広げることは逆にリスクを高めることになりかねない」と考えています。
当社の事業は大きく分類して
「①他社にはできない、絶対に守り続けていかなければならない事業」
「②それに付随したサービスや製商品を提供する事業」
「③他社でも対応できるがお客様の求めに応して対応する事業」
の3つに分けられます。
いたずらな事業拡大のリスクとは、③に力を入れすぎて①②がおろそかになることであり本末転倒となりかねません。
いたずらな事業拡大のリスクとは、③に力を入れすぎて①②がおろそかになることであり本末転倒となりかねません。
単純に規模の拡大を求めるのではなく、「お客様の満足」と「社員のやりがいと幸せ」を最適のバランスで維持できる企業を目指し、地域での存在感を高めていきたいと考えています。
街の活性化も同じかもしれません。
人口が少なくても住民の幸福度、満足度が高ければ「幸せな街」と呼べるでしょう。
今の函館は豊富な観光資源のおかげで「魅力的な街」ではありますが「幸せな街」とは言い難いと感じています。
「魅力的で幸せな街」になれれば、若者の流出も減り、この街で子供たちを育てていこうという気持ちも大きくなるはずです。
行政任せにせずそれぞれの市民、企業がアイデアを出して行動し、行政がそれをバックアップしていくということが重要でしょう。
減り続けているとはいえ、都道府県庁所在地で函館より人口が少ない都市は5つもあり、世界で人口24万人以下の国は20か国以上あります。
まだまだ函館は存在感ある都市であり「函館の底力」を示して活性化を目指していければと思っています。
当社も地域活性化に少しでも力になれるよう頑張ってまいります。
今後も函館酸素にご期待ください。