ガス談話室
酸素を使うと燃焼がこんなに変わる(その4)シリカ球状化
2008-09-01
前月は「高速燃焼火炎」の利用例として、スクラップ鋼を取り上げました。
今月はさらに温度の高い「高速燃焼火炎」の利用例、シリカの球状化です。
今月はさらに温度の高い「高速燃焼火炎」の利用例、シリカの球状化です。
一般的に、球状シリカ(二酸化珪素 SiO2)は半導体封止材料のフィラーとして大量に使用されています。 ICの集積度が高まるに従い、フィラーは微細かつ高密度になる必要があります。 この方法で得られる粒子は以下の点でお客様から喜ばれています。
1.ガラス化が進んでおり、真球に近い形状である(写真)
2.表面がツルツルなので、流動性がよい(写真)
3.粒子系は30μmに集中
1.ガラス化が進んでおり、真球に近い形状である(写真)
2.表面がツルツルなので、流動性がよい(写真)
3.粒子系は30μmに集中
シリカを球状に変える装置のイメージ図です。 シリカ原料は酸素ガスと一緒に上部から吹き込まれます。 この段階では、図に示すように、デコボコの尖った粒子です。 途中から燃料のプロパンと一緒になり、均一に混合されます。 さらに燃焼を完全なものにするために、酸素が、二段階にわたり追加されます。 混合が十分に完了した、炉の入り口付近で、いよいよ点火です。 燃焼により得られる火炎温度は、約2500℃。 この火炎の中を通過する際に、融点1750℃の二酸化ケイ素は、ガラス状に溶けて、球形になります。 冷却水の役割は、装置の過熱を防ぐものです。 |
「CERAMELT(商品名)」のご紹介
私たちはグループとして、以上の技術のサポートをしています。 下図は大陽日酸㈱の開発したセラメルトシステムの概念図です。 試験装置は山梨研究所(山梨県北杜市)に常置されており、お客様のご要望に応えております。 試験装置の原料供給量は10~30Kg/時間程度、使用燃料はプロパンまたは天然ガスで、120kwh相当です。 |
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