ガス談話室
酸素ガス、窒素ガスの作り方
2008-03-01
久しぶりに産業ガスの話です。
以前に酸素ガス、窒素ガスの作り方についてご説明しましたが、今月はもう少し詳しく掘り下げてみようと思います。
酸素、窒素の工業的製法はPSA法、膜分離法などいくつかありますが、最も多く採用されているのが深冷分離法です。 当社もその深冷分離法により酸素、窒素を作っています。
以前に酸素ガス、窒素ガスの作り方についてご説明しましたが、今月はもう少し詳しく掘り下げてみようと思います。
酸素、窒素の工業的製法はPSA法、膜分離法などいくつかありますが、最も多く採用されているのが深冷分離法です。 当社もその深冷分離法により酸素、窒素を作っています。
1.酸素、窒素製造フロー概念図
産業や医療に使われる酸素、窒素は、原料空気中の不純物を取り除いた後、圧縮、冷却を繰り返すことにより作ります。
概略の工程は下図です。
①のフィルターから原料空気が入り、以下番号に沿って原料空気が流れます。 コールドボックスと呼ばれる区域で液体空気が出来、さらに精留により酸素と窒素に分かれます。
産業や医療に使われる酸素、窒素は、原料空気中の不純物を取り除いた後、圧縮、冷却を繰り返すことにより作ります。
概略の工程は下図です。
①のフィルターから原料空気が入り、以下番号に沿って原料空気が流れます。 コールドボックスと呼ばれる区域で液体空気が出来、さらに精留により酸素と窒素に分かれます。
2.各工程は実際にはどのようになっているのか
上のような図に表すと簡単ですが、実際の工程はもう少し複雑です。 それぞれの工程がどのような外観になっているのか以下の写真に示します。
上のような図に表すと簡単ですが、実際の工程はもう少し複雑です。 それぞれの工程がどのような外観になっているのか以下の写真に示します。
ちょっと理解しにくいのが⑦コールドボックスの中で起きている現象です。
とくに精留塔の中で液体空気が液体酸素と液体窒素に分かれる工程は興味ある現象です。
とくに精留塔の中で液体空気が液体酸素と液体窒素に分かれる工程は興味ある現象です。
ちなみに液体窒素はマイナス196℃、酸素はマイナス183℃の沸点。 この沸点の差が、窒素と酸素が分かれるエネルギーです。