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ガス談話室

酸素を使うと燃焼がこんなに変わる(その5)ガラス溶融炉
2008-10-01
ガラス溶融炉ではじっくり原料を加熱する必要があるため、「緩慢燃焼火炎」が使われます。 火炎からの放射熱で溶解された、珪砂、ソーダ灰、石灰石などの原料は透明なガラスに仕上がっていきます。 目的とする品質や製造コストとの関係で、空気燃焼と酸素燃焼の両方が使い分けられます。
 
1.「空気燃焼炉」
空気燃焼では溶解炉から排出される熱量が大きいので、蓄熱室を設けた交番燃焼が用いられます。 交番燃焼というのは燃焼熱の有効利用のためのシステム。 二つの蓄熱室が炉から吐き出される熱を交互に回収し、回収された熱は燃焼空気の予熱に使われます。 空気燃焼では窒素酸化物も発生しますので、この削減対策も必要です。
 
2.「酸素燃焼炉」
「酸素燃焼」では「空気燃焼」に比べ、溶解炉外への排出熱量は大幅に低減します。 さらに火炎温度が空気燃焼に比べ800℃ほど高くなりますので、炉の容積を大幅に小さくできます。
すなわち、下図のようなワンパスでコンパクトな装置が可能となります。
次項のグラフを見ていただくと、これらのことが分かります。
 
3.「酸素燃焼炉」と「空気燃焼炉」の比較
上記のことをご理解いただくため、空気燃焼炉と酸素燃焼炉の熱排出特性を示します。 空気燃焼炉の場合、ガラス溶融点1500℃付近では、70%の熱が系外に吐き出されることになります。 これは空気中に含まれる窒素ガスに起因するものです。 酸素燃焼炉では20%程度ですから差は歴然です。 また、ガラス溶融炉での酸素燃焼の実績値として、燃料削減率は41%、ガラスの中にできる泡の数はじつに75%も削減。 コスト面、品質面からもお奨めの方法と言えます。
燃料高騰のなかで、酸素燃焼は今後ますます注目されてくる方法です。
函館酸素株式会社
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